衝撃を吸収して膝の負担を減らす

膝は普段の生活でも常に負担にさらされています。
平地の歩行時で体重の3倍、ランニング時は10倍以上の負荷がかかることもあると言われる程酷使されている関節なのです。
さらに、膝は急な方向転換や、転倒を防ぐ為に咄嗟に一歩踏み出した時など予期せぬ動作による負荷も毎日加わっています。この衝撃が積み重なることで関節内のクッションの役目である軟骨組織などが損傷し、膝の痛みにつながってしまうこともあります。




衝撃を吸収できる体づくり


衝撃がかかりやすい状態でも膝に負担をかけない動作を習得し、太ももの筋肉も同時に鍛えるのにまずお勧めなのがスクワットです。
痛みが強い時には軽いストレッチ程度にするべきですが、ある程度痛みが引いてきたら再発防止の為に膝周りの筋肉を強化しつつ、正しい動作の習得にもつながるスクワットなどの運動も行いましょう。
※スクワットについては「正しいスクワットで膝痛解消」をご覧ください。


安定性を向上させるトレーニング


ここではスクワットにある程度慣れた方向けの、太ももの筋肉を鍛えつつ膝への衝撃をうまく吸収できる動きを習得するランジというトレーニングをご紹介します。


足を前後に開き、上半身を真っすぐにした状態で後ろの踵を上げておきます。
この時、重心が前後に広げた足の中央にくるように上半身の位置を調整しましょう。


ゆっくり真下にしゃがみます。
下までしゃがんだ時に前後の膝が90度になるように足の幅を調整したら、ゆっくり上がり最初のポジションに戻ります。
この上下の動きを10回繰り返したら足の前後を入れ替えて同じように繰り返しましょう。


上の写真のように重心が前に傾かないように注意しましょう。
上半身を真っすぐに起こし、後ろの足の膝をしっかり曲げ伸ばしすることを意識してください。


正面からもフォームを確認しましょう。
膝とつま先が真っすぐ前を向くようにし、肩のラインも揃っているかチェックしてください。


上の写真のようなフォームでは膝が内側に寄っており、肩のラインも傾いてしまっている為修正が必要です。
スクワットよりもバランスを取る必要がありますので、上半身にもしっかり力を入れ全身を安定させるようにしましょう。

このトレーニングでは太ももの力を養うことはもちろん、重心をコントロールし膝への衝撃をうまく分散し吸収できる動作の習得ができます。
実は前後の膝が90度になる足幅でしゃがむ動作は、スキーのジャンプ競技で着地時に使われている形と近いのです。

なぜなら、この前後の膝を90度にした形が一番衝撃を吸収できると言われているからです。
その為この足幅で重心をコントロールできるようになれば、膝への衝撃をうまく吸収できるようになります。
また、膝の向きがぶれるのをしっかり修正できれば膝や股関節が安定し、捻じれによる負荷からも関節を守ることにもつながります。


反復して動作を体に覚えこませる


咄嗟に足を踏み出した時にもこの幅で足を踏み出せれば、膝への負担を軽減しながら転倒を防止することにもつながりますので、繰り返し行い正しい動きと足の幅を体に覚えこませましょう。

                    

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