バレーボールと膝の痛み



スポーツをしていると膝の痛みを発症することが多くなります。特にバレーボールは膝に痛みを引き起こす要素が多いスポーツと言えるでしょう。一度症状が起きると慢性化し、思うようなプレーができなくなる可能性がありますので早めに適切な対処を行うことが重要です。

バレーボールで膝に障害が起きやすい原因


スポーツは種目によって求められる動きは多様であり、さらに細かく言えば同じ種目でもポジションによって体への負担の度合いや種類が変わってきます。
まずは現在の自分のポジションや多い動きの中で、膝の痛みの原因となるものを見極める必要があります。

ジャンプ時の負担


バレーボールではほとんどのポジションでジャンプ動作が繰り返されます。ジャンプをすることで腱や筋肉は強い力で引き伸ばされたり収縮したりする為、特に膝周りに負担が蓄積しやすくなります。
また着地の際には体重の何倍もの負荷がかかりますが、バレーボールのプレーの中では毎回安定した姿勢で着地ができるわけではありません。場合によっては片脚で着地をすることもあり、膝への負担は想像以上に大きい物になってしまうのです。


レシーブ時の床への接触


 
バレーボールではフライングレシーブなど体を投げ出してボールに飛びつく動作や、咄嗟に体を低くしボールの勢いを吸収する為に膝を床につける場合があります。このようなケースは無意識のうちに速い動作で行われることが多く、膝を床に強打していることがあります。
軽度の打撲程度であれば問題はありませんが、繰り返し強い衝撃が外からかかるようであれば筋肉だけでなく骨にも悪影響を及ぼす可能性があります。


バレーボーラーが膝を守るためには


膝を良好な状態を保つことは、長く競技を続けていく上で必要不可欠です。膝を守りながら最大限の力を発揮する為に、日々のケアを怠らないようにしましょう。

柔軟性の向上


バレーボールにおける素早い動きやジャンプ動作などでは筋肉が急激に引き延ばされます。この時柔軟性が不足していると腱や、腱が付着している骨にも負担がかかることになります。
その為、筋肉に十分な柔軟性を持たせ腱や骨にかかる負担を減らすことが大切です。特に太ももの前にある大腿四頭筋や、太ももの裏側のハムストリングスの柔軟性を向上させるように、普段のストレッチを入念に行うようにしましょう。


筋力・安定性の向上


膝関節はその形状がとても不安定な作りになっていますので、筋力を向上させて関節を保護する必要があります。しかし、単純に膝を曲げ伸ばしする筋力を強化するだけでなく、安定性を向上させるトレーニングを忘れてはいけません。特にバレーボールの中ではバランスが崩れた中での着地などで膝にストレスがかかりますので、そのような状況でも膝関節を安定させられるようなトレーニングを取り入れることが重要です。
※詳しくは「衝撃を吸収して膝の負担を減らす」 「安定性を向上させて膝の痛みを治す」をご覧ください。

     

対策を組み合わせる


筋力や柔軟性を向上させるには、それなりの期間が必要になります。しかし床に膝を打ちつけることによる衝撃から膝を守る為にサポーターを使用することはすぐに効果が期待できます。
このように直接的な衝撃から膝を守りつつ、動作の中での膝への負担を減らす為にストレッチやトレーニングを継続するといった具合に対策を組み合わせて行うことが重要なのです。